タイニープードルとは、トイプードルよりも小さいプードルのことです。
ぬいぐるみのように小さく、目がくりくりとしたタイニープードルは、プードルファンなら誰でも「欲しい!」と思ってしまうほど、愛らしいです。
ただ、体が小さいので「タイニープードルは短命」「ケガをしやすい」とも言われています。
そこで、タイニープードルについて詳しく説明しつつ、サイズや寿命、選び方などについても解説します。
目次
トイプードルのタイニーとは
タイニープードルの歴史は10年ほどと浅いです。
アメリカで小柄なトイプードル同士の交配の際、たまたま誕生したのがタイニープードルのはじまりです。
サイズを安定させるために、タイニープードル同士の交配が進められていますが、今のところタイニープードルは正式な犬種とは認められていません。
FCI(国際畜犬連盟)の規定でプードルを分けると、次の4種類になります。
- スタンダードプードル
- ミディアムプードル
- ミニチュアプードル
- トイプードル
タイニープードルは、この中のトイプードルに分類されます。
また、タイニープードルの性格は他のサイズのプードルと同じで、賢く活発で社交的です。
トイプードル・タイニープードル・ティーカップトイプードルのサイズ・体重比較
トイプードル | タイニープードル | ティーカップトイプードル |
体高:24~28cm 体重:3㎏前後 |
体高:20~27cm 体重:2~3㎏ |
体高:23cm以下 体重:2.7㎏以下 |
トイプードルよりも小さいサイズがタイニープードルです。
そして、タイニープードルよりも更に小さいサイズがティーカップトイプードルです。
ただ、タイニープードルは正式な犬種ではありません。
正確には「成犬時に、タイニーサイズに成長するだろうと予測されたトイプードル」です。
必ずしも上記のサイズ通りに成長するとは限りません。
成犬時のサイズ予測計算式
子犬のときに成犬時のサイズを予測する計算式がこちらです。
- 生後2カ月目の体重× 3 =成犬の体重
- 生後3カ月目の体重×2.5=成犬の体重
上記は、予測計算式であり確実ではありませんが参考にしてみてください。
現在では、タイニープードル同士の交配を進めていますが、まだサイズが安定していないのが現状です。
そのため、成犬時にはトイプードルと同じサイズになることもあります。
どうしてもサイズ通りのタイニープードルにこだわる場合、小型犬は生後6ヶ月過ぎから成長が緩やかになるので、生後7ヶ月くらいの子犬を迎えると良いです。
また、タイニープードル専門の信頼できるブリーダーからの購入もおすすめです。
タイニープードルの寿命
結論から言うと、タイニープードルの平均寿命は「13~15年」で、トイプードルの平均寿命と同じです。
ただ、超小型犬と言われるほど体が小さく骨も細いため、どうしてもケガや病気をしやすく、死亡リスクが高まるのも事実です。
また、タイニープードルの人気に便乗し、ご飯の量を減らして無理に小型化させたり、発育不全のトイプードルを「タイニープードル」として販売したりする、悪質なペットショップやブリーダーが存在します。
こうした背景から、発育不全のタイニーも多く短命と言われる原因にもつながっています。
ただ、健康なタイニープードルであればトイプードルや一般的な小型犬の平均寿命と同じであり、特別短命という訳ではありません。
タイニープードルが気を付けたい【病気・ケガ】
次に、タイニープードルが気を付けたい病気やケガを紹介します。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
大腿骨の溝にある、膝蓋骨という膝の骨が、内側や外側に外れてしまう状態です。
膝蓋骨を支える靭帯の力が弱い小型犬に発生しやすいと言われており、膝を曲げ伸ばしするときに痛みが出て歩き辛そうにします。
クッシング症候群
副腎が「コチゾール」というホルモンを過剰に分泌してしまうことが原因で発症します。
主な症状として「多飲多尿」「食欲異常」「毛の減少」があります。
流涙症
涙の量が増え、涙があふれてしまう病気です。
目の周りの毛が茶色く変色したり、常に目の周りが濡れていると流涙症が疑われます。
骨折
タイニープードルは小柄で骨が細いため、少しの転倒や落下で骨折をすることがあります。
実際に、私の友人宅のタイニープードルは、遊んでいたソファーから転倒し骨折してしまいました。
外出時だけでなく、室内でのケガにも注意が必要です。
「室内のケガ予防って何をすればいいの?」と思われるかもしれません。
例えば、
- フローリングにラグを敷く
- 床に滑り止めワックスを塗る
- タイニープードルが飛び降りることができない環境にする
これらの対策ができれば、タイニープードルも飼い主も安心して過ごせます。
トイプードル:タイニーの値段・料金
タイニープードルの平均価格は25~40万ですが、優れた血統だと100万円を超える子犬も存在します。
値段が高くなる理由として、
- 繁殖が難しく、超小型犬のため、飼育に手間がかかる
- 両親も小柄なため、妊娠・出産が体の負担にならないよう、繁殖頻度が少ない
- 需要に対して供給が追い付かず、値上がりしている
これらの理由から、トイプードルよりも高値で取引されています。
また、ペットショップでタイニープードルを購入すると、人件費や中間コストが含まれ割高になることが多いです。
値段だけでなく、飼育環境や両親犬の様子が確認できるブリーダーからの直接購入がおすすめです。
タイニープードルの散歩
超小型犬ではありますが、タイニープードルもトイプードルと同じく活発で運動が大好きです。
1日2回、朝夕に10~15分程度の散歩に連れ行きましょう。
散歩といっても、アスファルトの上ばかりでは、体の小さなタイニープードルの負担になってしまいます。
公園や芝生の上など、走りやすい環境での散歩が望ましいです。
「小さいから室内運動だけで十分」と考える方も少なくありませんが、タイニープードルも人間と同じで、同じ室内だけで過ごすのはストレスになってしまいます。
ストレスを溜めないためにも、散歩に連れ行ってあげましょう。
散歩が難しい日は
毎日散歩をするのが理想ですが、天候や飼い主の都合で散歩に行けない日もあります。
そんな日は、室内でタイニープードルが好きなボールやおもちゃを使って遊びましょう。
室内で走り回る場合、ラグを敷いたり家具を端に寄せるなどしてケガをしないよう注意してください。
タイニープードルの選び方
前述した通り、タイニープードルの人気に便乗し、ご飯の量を減らして無理に小型化させたり、発育不全のトイプードルを「タイニープードル」として販売する悪質なペットショップやブリーダーも存在します。
このため、タイニープードルを選ぶ際は、両親犬や祖父母犬のサイズがわかる、タイニープードル専門の信頼できるブリーダーから迎えることをおすすめします。
また、トイプードルには、かかかりやすい遺伝性の病気がいくつかあります。
トイプードルから誕生したタイニープードルも、病気の遺伝子を持っている可能性があります。
両親犬や祖父母犬の先天性・遺伝性の病気を確認しましょう。
トイプードル:タイニープードルとは? まとめ
ぬいぐるみのように可愛いタイニープードルですが、小さいからこそ気を付けるべきケガや病気があります。
また、現状ではサイズが安定していないため、トイプードルサイズまで大きくなる可能性もあります。
こうしたことをきちんと理解した上で、タイニープードルを飼うようにしましょう。
長年連れ添ってしまえば、サイズなど関係なく愛情は深まりますのでご安心ください。