人間に合わせて生活するトイプードルは、さまざまなストレスを感じています。
しかし、犬は言葉で伝えられないので、飼い主が愛犬のストレスを察知して対処する必要があります。
そこで、トイプードルのストレスの原因やサイン、それが及ぼす悪影響や解消法などを解説します。
本記事の内容
- トイプードルのストレスになること
- 気を付けたい子犬のストレス
- ストレスサイン
- ストレスが及ぼす悪影響
- ストレス解消法
トイプードルのストレスを解消するために ※子犬含む
ストレスには必ず原因があります。
まずは、トイプードルのストレスとなる原因を紹介します。
空腹
犬にとって「空腹=生命の危機」です。
長時間の留守番で食べ物が不足し空腹を感じると、犬には大きなストレスになります。
温度・音・明るさ・匂い
人間には何の問題もない温度や音、明るさや匂いが犬のストレスになることがあります。
例えば、犬は暗い方がよく見えるため、明る過ぎる電気は苦手です。
また、人間が聞く音楽やテレビの音も騒音としてストレスになることがあり、苦手な音もあります。
嗅覚が優れているので、香水やルームフレグランスの匂いにストレスを感じることもあります。
運動や探索活動不足
運動や探索活動は犬にとって重要な活動の一つです。
散歩の時間が足りなかったり、ニオイ嗅ぎなど探索活動を制限してしまうとストレスを感じやすいです。
生活環境の変化
人間と同じで、犬にとっても環境の変化はストレスになります。
引っ越しや飼い主の結婚、新しい家族や犬が増えるなどの変化は大きなストレスとなります。
気を付けたい子犬のストレス要因2つ
ここで、子犬の時期特有のストレス要因を2つ紹介します。
子犬の時期のストレスは、健全な成長にも悪影響を与える場合があります。
例えば、飼い主さんに過保護にされ構われ過ぎた子犬は、成功も失敗も、経験値が低いまま成犬になってしまいます。
さまざまな経験値が低いまま成犬になってしまうと、他の犬と仲良くできなかったり、極端に怖がりになったり「問題行動を起こす犬」になってしまう可能性があります。
健全な成長のためにも、飼い主は子犬時期にストレスを与えないよう注意してください。
触りすぎ・構いすぎ
小さくて可愛いからと言って、何度も抱っこしたり、ゲージで休んでいるのに覗いたりなど、構い過ぎると子犬のストレスになってしまいます。
自由に遊べる環境を作り、子犬が人の目を気にせず安心できる時間が必要です。
早すぎるしつけトレーニング
子犬の頃からしつけをするのはとても重要なことです。
しかし、飼い主が「きちんとしつけなければ!」と長時間トレーニングを行ってしまう、子犬はストレスを感じます。
そのため、生後6ヶ月頃までのしつけは短時間で止めるべきです。
ストレスサイン5つ
犬がストレスを感じているときに見せる行動を「ストレスサイン」といいます。
ここで、代表的なストレスサインを5つ紹介します。
あくびをする
犬のあくびはストレスサインの一種としてよく知られているので、ご存知の方も多いかもしれません。
もちろん眠たい時やリラックス状態でもあくびをしますが、それだけではありません。
例えば、緊張からストレスを感じた時にあくびをすることがあります。
これは、犬が自分自身の緊張を緩和させていたり、緊張の対象に「敵意はない」と伝えている場合が多いです。
ぐるぐる回ってしっぽを追う
ぐるぐる回ってしっぽを追いかける行為は遊んでいるように見えますが、成犬の場合「遊び足りない」「散歩に行きたいのに行けない」などのストレスを感じている可能性があります。
悪化すると、しっぽを追うだけでなく噛んで傷つけてしまう恐れがあるため、飼い主は早急にストレスの原因を探して対処する必要があります。
体を後ろ足で引っかく
痒いわけでもなさそうなのに、頻繁に体を後ろ足で引っかく仕草も、犬が緊張してストレスを感じていると言われています。
飼い主は愛犬を安心させてあげましょう。
ただ、一か所ばかりを引っかいている場合は、皮膚トラブルも可能性もあるので病院を受診してください。
同じ場所を行ったり来たりする
例えば、ドアの前からゲージの中へ行ったり来たりを繰り返す場合、犬がストレスを感じているサインです。
これは、「散歩に行きたい」「部屋から出たい」といった要求の現われです。
無理に止めさせると、ストレスが増す原因となってしまうので注意してください。
この場合は、できる限り要求に応えてあげたほうが良いです。
無駄吠えする
人間にはうるさく感じる「無駄吠え」ですが、犬にとって「無駄吠え」は存在しません。
なぜなら、犬が吠えるのは自然な行動であり、意思表示の一つでもあるからです。
ただ、これまでよりも吠えることが多くなった場合は、ストレスを感じている可能性があります。
この行動も無理に止めさせるとストレスが増してしまいます。
そのため、飼い主はストレスによる行動だと理解し、原因を探りつつ解消してあげることが大切になります。
ストレスが及ぼす悪影響
これまで述べたようなストレスサインを「いつものこと」と見過ごしていないでしょうか。
また、気付いていても「元気だし大丈夫だろう」と安易に考えていないでしょうか。
確かに、犬自身でストレスを解消できる子もいます。
ストレスサインだけで済む場合もあります。
しかし、放置することで慢性的なストレス状態になり、問題行動や健康に害をもたらす恐れもあるわけです。
例えば、次のようなことです。
- 噛む
- 脱毛
- 下痢や嘔吐
- 皮膚炎
このような影響が出る前に、飼い主は適切な対処をする必要があります。
ストレス解消法3つ
手遅れになる前に、トイプードル(愛犬)のストレス解消法を説明します。
スキンシップと散歩の工夫
犬は飼い主とのコミュニケーションが大好きです。
しかし、仕事や家事で忙しく、愛犬の「遊んで!」という要求に常に応えるのは難しいです。
そのため、休日に時間を作って「たくさん遊ぶ日」を設けるようにしてください。
これだけでも愛犬のストレス発散になり、お互いの絆を深めることにも繋がります。
また、いつも同じ散歩コースにするのではなく、時にはコースを変えてあげてください。
そうすれば、愛犬の気分転換になるだけでなく、探索欲求も満たされストレス発散になります。
生活環境の見直し
今の生活環境が愛犬にとって心地良いものか見直してみましょう。
- 温度はエアコンをつけた状態で 25 ~ 28 ℃くらいを保つ
- 愛犬が嫌がる音楽やテレビは控える
- 愛犬が暮らす部屋にはルームフレグランスを置かない
- ゲージを日陰に置くなど、明るさから回避できる居場所をつくる
- トイレやゲージを常に清潔にする
季節や愛犬の年齢などに応じ、様子を見ながら改善すると良いです。
ご飯の見直し
適量のご飯を与えていても、もしかすると愛犬は満たされていないかもしれません。
そうは言っても、欲しがるだけ与えてしまえば肥満のリスクがあります。
この場合は、フードの種類を変えたり、量は同じでも食べさせる回数を増やしたりしてください。
適量を満足できる形で与えるよう工夫するということです。
また、ストレスはビタミンを消費しやすいため、意識して摂取させてあげることも大切です。
トイプードルのストレスを解消する ※子犬含む:まとめ
記事のポイントをまとめます。
トイプードル(犬)のストレス原因
- 空腹の時間が長い
- 明る過ぎる電気の灯りや苦手な音、匂い
※香水やお香なども注意 - 運動不足・探索活動不足
- 生活環境の変化
※引っ越し・新しい犬、ペットなど
子犬時期のストレス原因
- 触り過ぎ・構い過ぎ
- 長時間のしつけトレーニング
ストレスサイン
- あくびをする
- ぐるぐる回ってしっぽを追う
- 体を後ろ足で引っかく
- 同じ場所を行ったり来たりする
- 無駄吠えする
ストレスが及ぼす悪影響
- 噛む
- 脱毛
- 下痢や嘔吐
- 皮膚炎
ストレス解消法
- 休日に時間を作って「たくさん遊ぶ日」を設ける
- 散歩コースを定期的に変えてあげる
- 温度はエアコンをつけた状態で 25 ~ 28 ℃くらいを保つ
- 愛犬が嫌がる音楽やテレビは控える
- 愛犬が暮らす部屋にはルームフレグランスを置かない
- ゲージを日陰に置くなど、明るさから回避できる居場所をつくる
- トイレやゲージを常に清潔にする
- ご飯を見直す
※フードの種類を変えたり、同じ量はで食事回数を増やしたりする - 意識してビタミンを摂取させる
愛犬のストレスは飼い主が察知し、対処してあげるしかありません。
犬は言葉で訴えることはできませんが、様々なストレスサインで表現しています。
日頃から愛犬の様子を観察し、ストレスサインを見逃さないことが重要です。